1)礼を学ぶ
 礼は人間の暴力性に蓋をするもの
  人間はサルから分化して何百万年の歴史を持つと言われていますが、そのほとんどは飢えと捕食の危険性が隣り合わせの生活をしてきたのであり、私たちの脳にも、まだその記憶が根強く残っています。
 人の弱みを見つければ、すぐにつけこみたくなったり、怖そうな人を見れば、すぐに媚びて卑屈になりそうになったり・・・弱肉強食の中を生き抜いてきた本能が、私たちを獣の道に戻させようとします。
 しかし、そんな中、私たちは文明を築き、農業と貨幣経済を生みだし、医学や科学を発達させ、芸術を楽しみ、宗教や人権思想を創り出し、それらのことが人間を人間たらしめています。
 それらは、もしかしたら“適者生存”という自然の掟に逆らうものかもしれませんし、それが理由で“ホモサピエンス−=サピエンス(ヒト科ヒト)”という種の衰退への道に繋がるのかもしれませんが、私たちは もう後戻りできそうもありませんし、後戻りすべきでもありません。
 さて、私たちに獣の道と人間の道との境界線をはっきり示してくれるのが“礼”だといえます。
 もちろん、冒頭で述べたように、私たちの脳から弱肉強食の記憶を消すことはできませんが、少しでも争いや摩擦を減らし、弱者保護を保障してくれるのが礼とも言えます。
 たとえ人間関係に不器用な人でも、最低限の礼儀を守っていくことで必要な人間関係を保っていけますし、社会に秩序を生み、そこに愛情を育む土壌を形成してくれるのも礼の役割です。 
 礼に始まり礼に終わると言われる武道ですが、元は殺傷を目的とする技術であったわけで、、長い歴史の中で そこに哲学や宗教が加わり、礼が暴力性にフタをしました。
 礼が失われれば、人間の暴力性がむき出しになってしまいます。
 暴力は忌み嫌うものではなく、管理すべきものと考え、BUNBUN塾でも礼をとても大切にしています。